令和3年9月25日にオンラインで開催された日本海洋人間学会の第10回大会において本学の笹子悠歩特任助教が優秀発表賞を受賞しました。

受賞論文は「セーリング競技スナイプ級における自転車全力ペダリング運動がハイクアウト継続時間に及ぼす影響」と題し、セーリング競技スナイプ級のハイクアウト動作(風上帆走時に、艇から身体を乗り出し、体重で艇のバランスを取る動作のこと)に着目し、ハイクアウトの継続時間の向上に対して、自転車の全力ペダリング運動が一定の効果をもたらすことを明らかにしたものです。

検証にあたって笹子特任助教や共同研究者らは、これまで筋力や持久力との関係性など、主に横断的な検証がされてきたハイクアウトの継続時間について、縦断的に長期間のトレーニングを行いながら、結果を導き出したもの。このことによって、セーリング競技者が、悪天候や日没の関係等で海上練習が行えない日に、陸上で行うことが望ましいトレーニングに関して、有益な示唆を得ることができました。実体験やこれまでの前例からの推測をヒントに得た着眼点や内容の高評価から、本来若手が受賞する奨励賞の対象であった笹子特任助教の研究発表が優秀研究発表賞受賞となり、今後の更なる研究の発展が期待される受賞となりました。

受賞の報告で発表論文の説明を聞いた松下雅雄学長は、「全力ペダリングがセーリング系の学生の基礎練習になると体力も向上し、競技力向上にもつながるだろう。こういう客観的データに基づく研究を継続し、連続の受賞を期待します」と激励の言葉をかけられました。笹子特任助教は、「このような賞をいただけて大変うれしく思います。セーリングの競技力向上に関する研究は、メジャーな競技と比べてまだまだ少ないので、今後もこの分野の発展に寄与できるよう、海洋スポーツセンターで一丸となって、取り組んでいきたいと思います」と決意とともに喜びを語りました。

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左から榮樂洋光講師(共同研究者)、笹子特任助教、松下学長、中村夏実教授(共同研究者)

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