令和5年2月27日(月)本学水野講堂を会場に、本学生涯スポーツ実践センターと県民健康プラザ健康増進センター(鹿児島県内の保健所、市町村保健センターや健康づくり県連施設における健康づくり活動を支援する中核施設)の主催による「令和4年度住民主体の「通いの場」支援のためのスキルアップ研修会」が対面とWeb配信で行われ、約120名が受講しました。

この研修は、厚生労働省が進める高齢者の介護予防施策である「通いの場」の増やし方やその活動充実に向けた支援について学び、超高齢社会の進む地域での住民の支え合いを推進することが目的で実施されました。各ライフステージにあった運動・スポーツプログラムの開発・指導、地域のスポーツ振興や健康づくりなどの研究や推進に主に取り組んでいる生涯スポーツ実践センターが果たすべき地域との連携事業として、令和2年度から県民健康プラザ健康増進センターと実施しております。

今年度の研修は、鹿児島県くらし保健福祉部高齢者生き生き推進課保健師の上妻 妙美氏による「鹿児島県の介護予防事業の現状について」の説明を口火に、基調講演を東京都健康長寿医療センター研究所 東京都介護予防・フレイル予防推進支援センターの副センター長である植田 拓也氏が「住民主体の『通いの場』支援の課題と対応」と題して、各地域における取り組みについて講演しました。引き続き行われたパネルディスカッションは「通いの場の充実に向けた支援を考える」をテーマに3自治体等(講師と演題は下記のとおり)の取り組みについて、これまでの経緯から現状を苦労や現場の目線での想いのこもった報告がありました。3人の登壇者ごと様々に特徴ある取り組みの現状や課題、そして成功例のヒントなどが報告されましたが、そのベースには、高齢者の方が“地域の宝物”であり、地域・生活の場で他者とつながりながら生きることの大切さをいかに支援していくか、試行錯誤を繰り返している様子が伺えました。昨今ではコロナ禍を乗り越えるための対応策や、ICTを利用した取り組みの活用など、環境や支援の輪を広げ続けることに尽力し続けている現場の声が報告され、会場からの質問も具体的な方法やより踏み込んだ考えを聞きたいなど、予定時間を超えて行われた充実の研修となりました。

研修の最後には、鹿屋体育大学とKKB鹿児島放送が共同で開発した子どもの運動プログラム“Exseed”を約2年間続けてきている花岡学園の4年生がEASY Ver.を、シンポジウムで登壇したNPO法人ウェルスポ鹿屋の事業に参加している「花岡おこし会」の皆さんが座位Ver.を披露しました。Exseedは体力低下が叫ばれる今日の子どもたちに体育大学のエビデンスに基づく正しいフォームを取り入れながら、楽しみながら短時間でも運動をする習慣を身につけてもらうことを目的に誕生したものですが、座位Ver.や車椅子Ver.については、高齢者の方々にも触れてもらいやすいプログラムであるとダンス考案者の栫 ちか子准教授から紹介がありました。踊ってくれた参加者は「毎日楽しく家でも踊ってきた。もっとおどりたかった」と感想を口にしながら笑顔で元気に帰路につかれているのがとても印象的で、超高齢社会に進む地域における本学の役割を改めて感じる研修の実施となりました。

パネルディスカッション登壇者3名と演題

徳之島町地域包括支援センター保健師  吉岡 光 氏

「離島における住民主体の支え合い(通所B・C)について」

出水市いきいき長寿課 生活支援コーディネーター 牧 香 氏

「骨格筋に着目!スマイル体操教室(通所B)の取組について」

NPO法人ウェルスポ鹿屋 理事  仮屋薗 一樹 氏

「地域社会資源との連携による健康づくり支援プロジェクトの紹介」

ギャラリー

左から)上妻氏、植田氏8

左から)上妻氏、植田氏


左から)基調講演の植田氏、パネラーの吉岡氏、牧氏、仮屋薗氏9

左から)基調講演の植田氏、パネラーの吉岡氏、牧氏、仮屋薗氏


左から)パネルディスカッションの司会を努める中垣内真樹生涯スポーツ実践センター センター長、会場の様子10

左から)パネルディスカッションの司会を努める中垣内真樹生涯スポーツ実践センター センター長、会場の様子


最後に披露したExseedの一場面11

最後に披露したExseedの一場面

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