日本で唯一の国立体育大学

国立大学法人 鹿屋体育大学 KANOYA

『SPORTEC Fukuoka 2023』マリンメッセ福岡で九州初開催!

2023/12/18

毎年東京ビッグサイトで開催されているスポーツ・健康産業の専門展『SPORTEC』が九州に初上陸し、令和5年12月13日(水)、14日(木)の2日間、マリンメッセ福岡で開催されました。初日はオープニングセレモニーが開催され、SPORTEC実行委員会を代表し、本学の前田明理事・副学長・SPORTEC副実行委員長が「スポーツがもっとも盛んな地区とも言える九州地区の最大都市福岡で、2023年からSPORTECが盛大に開催できる準備が整いましたことは、関係者の皆様のご尽力の賜物であるとこの場をお借りしまして厚く御礼を申し上げます。私が所属しております鹿屋体育大学には、国立唯一の体育大学として最先端のスポーツ科学を推進すべく設立したスポーツパフォーマンス研究センターがあります。今年度から国立の体育大初のネーミングライツ施設としまして『SPORTECスポーツパフォーマンス研究センター』として新たに活動をスタートさせております。今回この2日間を大いに活用していただき、皆さまのビジネスの発展や研究力の向上につなげていただきますことを祈念いたします」と挨拶しました。続いて来賓の方々のご祝辞の後、九州地区のスポーツ、健康産業を代表する12名によるテープカットが行われました。

また今回は初の試みとして鹿屋市、かのやスポーツコミッション、本学の産官学でブースを出展し、「鹿屋でスポーツ合宿を!」と来場者に呼びかけました。対応に当たった本学の沼田薫樹特任助教は、「今回は産官学それぞれの立場で鹿屋へ合宿に来ていただくための想いを明確に伝えることができたので、よかったと思っています。かのやスポーツコミッション副会長でホテル太平温泉代表でもある有園あつこさんが、鹿屋体育大学の開学で街にスポーツ関係者が増えるからと、お父様が一念発起して温泉を掘り当てたという話をされているのを聞いて感激しました」、有園さんは「冬でも暖かくて食べ物が美味しいところは全国にたくさんあるけれど、合宿本来の目的を達成するためには専門的な立場でデータ分析してもらえる鹿屋体育大学の存在は大きい。他県にはない差別化と+αがあるのは鹿屋ならでは」、鹿屋市市民生活部市民スポーツ課の徳永仁さんは「産官学がうまく連携を取って、来場者に鹿屋市で合宿をすることのメリットを伝えることができたと思います。ここは異業種交流の場でもあるので、今後につなげていけたら」と話しました。

連日セミナー・セッションも開催され、2日目14日の午後からは「成長する大学野球部の在り方―日本一の成長率を目指す唯一無二の組織づくりー」をテーマに、藤井雅文硬式野球部監督(スポーツ・武道実践科系講師)、鈴木智晴同コーチ(スポーツイノベーション推進機構特任助教)、棟田雅也同副顧問(スポーツ人文・応用社会科学系助教)の本学の3人の教員が登壇しました。

本学硬式野球部は1984年の創部以来、今年初めて全日本大学野球選手権大会に出場し、九州の国立大学初の8強入りを果たしました。国立大学の同大会での2勝は、1998年の京都教育大学、2010年の北海道大学に次ぐ3校目の快挙でしたが、「全国で勝てるチームに」という思いは、10年前まで遡ります。本学卒業生で野球部の先輩後輩でもあった藤井講師と鈴木特任助教が2014年に監督、コーチに就任し「とにかく我々も頑張っていることを部員にも見せようと、練習が終わって辺りが真っ暗になって何も見えなくなった中で21時頃までグラウンドの草むしりをしていました」といった涙ぐましいエピソードも飛び出しました。

藤井監督は「学生の成長に欠かせないのは“正しい努力”ができる環境づくり」が重要だと言い、「今、何が必要で、何の努力をどれだけするべきか」の“正しい努力”を把握するために、本学のSPORTECスポーツパフォーマンス研究センターの存在が不可欠であり、正しい努力に加えてさらに圧倒的な『量』が求められると話しました。藤井監督の最終的な目標は「監督やコーチがいなくても、学生だけで環境を整えて組織が回っていく野球部」。NEXT10年では、どんな成長を見せてくれるのか。いまから楽しみです。

会場には2人が監督、コーチに就任した時に学生だった卒業生の姿もあり、参加者からは「野球の話でしたが、企業経営にもつながるヒントがたくさんありました」と、好評でした。

最後はかのやカンパチロウのキレキレのダンスでお開きとなりました。

SPORTEC実行委員会を代表し、挨拶する前田理事・副学長

ブースには鹿屋市、鹿屋体育大学、かのやスポーツコミッションと産官学勢ぞろい

鹿屋体育大学の概要・趣旨説明、ファシリテーター役を務めた棟田助教

成長する大学野球の在り方について話をした鈴木特任助教左と藤井講師

多くの事例を挙げながら話をする藤井講師