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国立大学法人 鹿屋体育大学 KANOYA

本学と鹿児島県警が協働で制作「安全運転体操完成披露会」を実施しました!

2024/04/19

高齢者が事故なく、安全でより長く運転を続けられるような体操を考案してほしいとの依頼が今年に入って鹿児島県警から本学にあり、監修を本学スポーツ生命科学系の中垣内真樹教授、振付をスポーツ人文・応用科学系の栫ちか子准教授が担当しました。テーマソングは鹿児島県民になじみのある「鹿児島おはら節」を鹿児島県警察音楽隊が今回のために演奏して収録、約3分の動画として完成しました。春の全国交通安全運動期間最終日の4月15日(月)、本学水野講堂で「安全運転体操完成披露会」が行われました。


披露会では、はじめに鹿児島県警察本部の美園竜一交通企画課長から、昨年県内において交通事故により40人の方が亡くなり、そのうち65歳以上が28人で全体の7割を占めていること、平成15年以降21年連続で65歳以上の死者数が過半数を占めており、高齢者の交通事故防止対策が急務となっている現状についての説明があり、「この体操が県民の方々に根付き、1件でも悲惨な交通事故がなくなれば幸いです」と挨拶しました。

続いて中垣内教授から概要説明があり、「この体操には、運転をしながら左右を確認するなど、運転をしながらさまざまなことに注意を向けられるように二重課題運動(身体を動かす+認知課題を解くなど)を取り入れて、身体機能、認知機能の低下の予防が期待できるように工夫しました。元気なうちからこの体操を実践することで、1年でも2年でも長く安全運転ができる状況をつくってください」と呼びかけました。栫准教授からは一つひとつの動きについての解説があり、「運転は実は全身運動です。3分間の体操の中には立っての運動や座っての運動、アクセルやブレーキを踏む動きや、スクワット、つま先立ちなどの筋力運動など、いろいろな要素が含まれています。繰り返し実践することで、安全に運転できる体力を高めることができるので、運転の前後や日常生活の中で取り入れていただきたいです」と話しました。

その後、鹿屋市花岡地区の「花岡おこし会」の皆さん約20名が、動画から流れる音楽に合わせて本学ダンス部の学生と一緒に安全運転体操を披露しました。参加者からは「瞬発力が大事だということを改めて感じつつ、楽しく身体を動かすことができました」「せっかく作ったのだから、県内の方々にこの体操を広めてほしいです。お役に立てるのであれば、また今日のように花岡おこし会のメンバーで踊りたいと思いました」「いつまでも運転ができるように、体操を続けたいと思います」といった声が聞かれました。

「安全運転体操」は県警の公式YouTubeで公開中です。

安全運転体操の概要について説明する中垣内教授
安全運転体操の動きについて解説する栫准教授
安全運転体操を披露するダンス部の学生と「花岡おこし会」の皆さん1
安全運転体操を披露するダンス部の学生と「花岡おこし会」の皆さん2
安全運転体操を披露するダンス部の学生と「花岡おこし会」の皆さん3
安全運転体操を披露するダンス部の学生と「花岡おこし会」の皆さん4