山田理恵教授の最終講義が行われました!
2025/03/12
令和7年2月20日、本学水野講堂大ホールで山田理恵教授(スポーツ人文・応用社会科学系)の最終講義が行われ、教職員、学生ら約80人が参加しました。
体育・スポーツ史やスポーツ文化人類学、身体運動文化論を専門としている山田教授の最終講義のテーマは「地域に固有のスポーツ・イベントの文化的価値と可能性を追って」。体育・スポーツ史を追究することによって、現代における体育・スポーツの課題を検討する上での有効な手がかりを得ることができる、と研究を意義が話し、ご自身の研究テーマである「板東俘虜収容所」、「『中馬野球大会』と『の・ボール大会』」、「『野球のまち阿南』のABO60(「あ」なん、「ベ」ースボール、「お」ばちゃん、「60」歳以上)の取り組み」が紹介されました。
特に「板東俘虜収容所の現代性」に関する研究は、山田教授のライフワークとなっており、第一次世界大戦時ドイツ兵が収容されていた、板東俘虜収容所における多彩な体育・スポーツ活動がテーマ。当時、徳島の写真館をモデルにしたNHK朝ドラのなかにドイツ兵が徳島の人々に楽器の演奏を教えているシーンがあり、それを目にした学部時代の指導教員の「これだけ熱心に音楽活動を行っていたドイツ兵なら、体育・スポーツ活動も行っていたに違いない」という研究者の勘で板東俘虜収容所研究を勧められ、徳島県出身で郷土史研究に興味があった山田教授の希望とも合致し、卒業論文のテーマになったというエピソードも披露されました。
「『中馬野球大会』と『の・ボール大会』」については、ベースボールの訳語に関する論争から始まった両大会が、現代の野球とは異なるルールで行われている様子が映像を交えて紹介されました。徳島県阿南市の「ABO60の取り組み」では、『野球のまち阿南』を盛り上げるチアリーディングチームABO60のメンバーが登場し、会場を大いに盛り上げました。
最後に、お世話になった本学教職員への感謝と、最終講義の運営を担当した関係者、会場で素敵なパフォーマンスを披露したABO60への謝辞で締めくくられました。
金久博昭学長からは「今日は山田先生らしさを感じる講義でした。こだわりをもたれている方で、事象だけでなく文字一つひとつを大事にされていると強く感じました。AIが浸透する中で先生のお知恵や探究心は貴重だと思います。これからも様々な探究を続けてください」と挨拶がありました。
最後に花束と記念品贈呈があり、記念撮影は和気あいあいとした雰囲気で行われ、最終講義を終えました。





