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「日本スポーツ産業学会第11回冬季学術集会リサーチ・カンファレンス2024」で小松友哉さん(修士課程1年、特任専門員)が若手研究者育成部門奨励賞を受賞!

2024/02/29

令和6年2月17日に大阪経済大学大隅キャンパスで開催された「日本スポーツ産業学会第11回冬季学術集会リサーチ・カンファレンス2024」で、修士課程1年の小松友哉さん(指導教員:関朋昭教授)が若手研究者育成部門奨励賞を受賞しました。小松さんは本学のスポーツイノベーション推進機構ヘルススポーツプロモーション部門・特任専門員も務めており、今回は同部門所属の棟田雅也助教を責任著者とした研究発表での受賞となりました。

今回の研究は昨年11月に開催された「第2回全日本学生フルコンタクト空手道選手権大会」と「文部科学大臣杯第17回JKJO全日本ジュニア空手道選手権大会」の2つの大会に訪れた観戦者を対象に、フルコンタクト空手の種目経験あり群と種目経験なし群に分けて観戦動機の分析を行った結果、選手の勝利や成功と自分を結びつけて達成感を得る「達成」因子において統計的に有意な差が認められ、経験あり群の方が達成感を得たい気持ちが高いことが分かりました。さらに、経験あり群は選手の技能レベルの高いプレーを見て楽しむ「技術レベル」因子を高めることで再観戦および支援意図に結びつき、経験なし群ではフルコンタクト空手の技術を学んだり、知識を深めたりする「知識」因子を高めることで支援意図を導く重要なファクターになっているということが明らかになりました。

スポーツ観戦者を対象とした研究は多岐にわたっていますが、これまで格闘技の観戦者を対象として、スポーツ種目経験の有無に着目して観戦動機と行動意図との関連性を明らかにした研究は蓄積されていませんでした。今回スポーツ種目経験ありとなしに分けて統計処理を行った分析手法が高く評価されたことが、受賞につながりました。

責任著者の棟田助教と共に受賞報告で学長室を訪れた小松さんに、金久博昭学長は「スポーツを“みる”に注目して、観戦者が何を求めて来ているのかを種目経験ありなしに分けて分析した今回のテーマは、とても興味深く面白い題材だったと思います。受賞はとてもいい経験になったと思いますので、どんなときでもまずはそのときのベストを尽くし、ベストなものを取ってくるという気持ちをずっと大事にして、自身の研究も頑張ってください。これからも期待しています」と激励しました。小松さんは「今回お陰様で、若手研究者育成部門賞奨励賞をいただくことができました。研究活動を続けていく中で、これからも自分の今出せるベストを出していきたいと考えています。今後ともご指導をよろしくお願いします」と研究へのさらなる意欲を見せました。棟田助教は「今回、一般社団法人全日本フルコンタクト空手コミッションと締結した受託研究契約が学術研究として形になった上に、このような賞をいただくことができ大変光栄です」とコメントしました。

左から金久学長、小松さん、棟田助教