「キャリアデザインⅡ」で金久博昭学長が1年生を対象に講義をしました
2025/02/10
令和7年2月4日、1年生約120人を対象にした「キャリアデザインⅡ」(金高宏文教授担当)の授業が行われ、キャンパスデザインの充実とインテグリティ醸成の施策の一環として金久博昭学長が登壇しました。金久学長が1年生と対面するのは、入学式告辞で学業とスポーツ・武道実践のハイレベルでの両立を意味する「文武不岐(ぶんぶふき)」の言葉を贈って以来です。
金久学長は最初に大学が掲げるキャッチフレーズ「スポーツで未来を拓く自分を創る」と鹿屋体育大学アスリート憲章に触れ、アスリート憲章の第一条「一人ひとりが自律し、人格の形成に努めること」の“自律”の意味を学生に問うところからスタートしました。
本学では【活気ある(Active)独創的な(Creative)精鋭(Elites)】をA.C.E. KANOYA(エースかのや)と位置付けて「A.C.E. KANOYAを目指そうプロジェクト」に取り組んでいます。金久学長は「他人がつくった規則の中で受身的に行動規範をつくっても、我々が本当に目指したいA.C.E. KANOYAには近づけない。自分が今の状態に対してなぜWhy?という問いかけをして、それに対して具体的にどういった解決策をつくるのか、そしてそれをどうやって実践していくのか、この3つの流れを繰り返すことで論理的思考が養われ、自律の第一歩につながる」と話しました。そして「幅広く学ぶという意味では本学は総合大学に比べて劣るかもしれないけれど、うちの大学の強みは自分の可能性をとことん追求できること。4月に入学した時には全員夢を持っていたと思う。1年過ぎて夢の実現にどこまで近づけたか、よく考えて今の自分を見つめ直し、自己採点をしてから2年目を迎えてほしい」と呼びかけました。
「AIで答えを検索といったことは、今後益々進んでいくかもしれない。そこにエビデンスはあるのか。自分が集めた情報をもう1回吟味し直して、ベストなセレクションなのかを考え、自分の中で咀嚼(そしゃく)して、新しい自分なりの答えをつくっていく。これからはそういった能力が必要とされる」と、安易な“コピペ”への警告も鳴らし、「自分で考えて答えを導くトレーニングを続けていくことが、アクティブな自分をつくることにつながる。結局はA.C.E. KANOYAと連動しており、そのことがスポーツで未来を拓き、自分を創ることにつながる」と締めくくりました。
学生からは「学長はいつ自律しましたか」「夢や目標を達成するために必要なことは?」など多くの質問があり、一つひとつ丁寧に答えている姿が印象的でした。「何事にも大切なのはチャレンジ。トライがあってこそ夢が現実になり、目標に変わる。大学はトライアンドエラーの繰り返し」「いまや人生100年。夢を実現するために1年、2年がもったいないという感覚はやめて」と学長自身が大学3年生の時に東大の大学院に進学することを決めたときのエピソードも交えながら、学生の夢実現に向けて背中を押しました。3年生のゼミ選びが自分のキャリアにつながってくることもアドバイスし、最後に「他者に対しても自分に対しても誠実であれば、困ったときに助けてくれる人が現れてくる。本当の価値は学んだことを生かせる人生にあり、それが未来を拓き自分を創ることにつながってくる。そのためにもまずはちゃんとした自分をつくってほしい」と話し、教室を後にしました。学生にとって学長の講義を対面で聞けたことは、残り3年間となった大学生活を過ごす上で、今の自分を見つめ直すとても貴重な機会となったようです。
