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国立大学法人 鹿屋体育大学 KANOYA

九州体育・スポーツ学会第75回大会で3名が若手優秀発表賞・ポスター発表賞受賞!

2026/09/17

(写真)左から栫教授、松永講師、金久学長、浦さん、金高教授

令和8年9月12日(土)~13日(日)にかけて、九州大学伊都キャンパスにて開催された「九州体育・スポーツ学会第75回大会」において、松永武人講師(スポーツ人文・応用社会科学系、体育学研究科3年制博士課程大学体育スポーツ高度化共同専攻2年)及び浦歩望さん(体育学研究科修士課程2年)が「若手優秀発表賞」を、川﨑百合香さん(体育学研究科3年制博士課程大学体育スポーツ高度化共同専攻3年、福岡大学スポーツ科学部助教)が「ポスター発表賞」を受賞しました。

松永講師の発表テーマは、「保健体育科教員養成における『教師としての軸』形成を支える省察支援の動的プロセス―SCATとTEMを用いた大学教員の実践知の可視化―」です。本研究では、保健体育科の教員養成に携わる大学教員が、学生の振り返りをどのように支援しているかを可視化し、その仕組みと時間的な変化を体系的に明らかにすることを目的としています。「教科の指導法(保健体育)」を担当する大学教員4名に半構造化インタビューを行い、その逐語録をSCATで分析しました。さらに、TEMの枠組みを用いて、支援の過程を時間の流れに沿って整理し、大学教員がどのような意図に基づいて学生を支援しているのかを構造的に示しました。

浦さんの発表テーマは、「競技力低下に抗うマスターズスプリンターのトレーニングの特徴:4名の10年以上の取組事例の分析から」です。本研究では、10年以上競技を継続する68歳から77歳までのマスターズスプリンター4名を対象に、競技パフォーマンスの維持につながった取り組みの特徴を調査しました。100m走の理論的到達度の推移とインタビュー結果を分析し、加齢や傷害を見直しのきっかけとし、トレーニングや日常生活を柔軟に見直し続けるためのポイントを示しました。

川﨑さんの発表テーマは、「中学校『現代的なリズムのダンス』における自由な動きの組み合わせを促す教材及び指導法モデルの検討ー保健体育科教員による活用可能性と改善点の評価ー」です。本研究は、中学校「現代的なリズムのダンス」の授業において、生徒が自由に動きを組み合わせる学習の実現を目指して作成した教材及び指導法モデルについて、保健体育科教員へのインタビュー調査を通して、その活用可能性と改善点を検討しました。

9月16日(水)、松永講師と浦さんは、指導教員の栫ちか子教授(スポーツ人文・応用社会科学系)、金高宏文教授(スポーツ・武道実践科学系)とともに金久博昭学長を表敬訪問し、受賞を報告しました。

学長からは、「博士学位の取得が自然科学だけでなく人文科学や実践の分野にも広がっていることは、本学ならではの強みだと思います。各分野の特色を生かして、学位取得後もぜひ研究を続けていただきたい。また、人生100年時代を見据えた生涯にわたる指導法や健康づくりの知見の充実につなげてほしいと思います」との激励の言葉がありました。

松永講師のコメント

このたびの表彰・掲載を大変光栄に存じます。日頃よりご指導くださる栫先生をはじめとする先生方のお力添えの賜物であり、深く感謝申し上げます。本成果を励みに、研究の一層の深化に努めてまいります。今回の受賞を契機として、教員養成における省察支援の理論化と実践的知見の蓄積をさらに進め、学術的・教育的貢献を高めていく所存です。今後ともご指導のほどお願い申し上げます。

栫教授(指導教員)のコメント

中学校教員としての経験を生かし、教員養成での授業実践と理論を往還しながら研究を深化させてきた成果が評価され、大変うれしく思います。本研究を博士論文の核として、より質の高い保健体育科教員の育成につながる研究へ発展することを期待しています。

浦さんのコメント

10年以上に渡って陸上競技を続けてきた4名のマスターズスプリンターの100m走の競技力を向上・維持する歩みを聴取してまとめ、その成果を評価していただけたことを大変うれしく思います。ご指導いただいた金高先生、研究に協力してくださったマスターズの皆様に感謝申し上げます。記録低下に抗うマスターズスプリンターに関する研究は、まだ十分な知見が蓄積されていません。今回の研究の知見を他のマスターズスプリンターに還元し、さらなる実践やその実証研究の手がかりにしていきたいです。

金高教授(指導教員)のコメント

発表までにマスターズスプリンターへの聴き取り調査等を何度も行い、興味深い内容を導き、それを分かりやすく提示できたことが評価されたのかと思います。修論では、さらにWell-beingを担保しながら、60歳以上でマスターズスポーツに取り組むために,他の年齢層にないポイントが提案されることを期待します。

川﨑さんのコメント

このたび、九州体育・スポーツ学会第75回大会において「ポスター発表賞」をいただき、大変光栄に思います。これまで取り組んできた研究をこのような形で評価していただけたことを大変うれしく思うとともに、今後の研究への大きな励みとなりました。今回の受賞を励みに、より実践的で教育現場に還元できる研究となるよう、今後も研究を深めていきたいと思います。指導教員である栫ちか子先生をはじめ、多くの先生方から賜りましたご指導とご支援、ならびに調査にご協力いただきました九州・沖縄地区の保健体育科教員の皆様に、心より感謝申し上げます。

栫教授(指導教員)のコメント

昨年度の若手研究発表賞に続く2年連続の受賞となり、大変うれしく思います。研究を継続的に深め、その成果を着実に積み重ねてきたことが、このような評価につながったものと思います。子育てをはじめとする生活との両立を図りながら研究に真摯に向き合う姿は、多様なライフステージの中で研究を続ける女性研究者の一つのモデルにもなり得ると考えます。今後も博士論文の完成と、学校現場に還元される研究のさらなる発展を期待しています。

・参考:九州体育・スポーツ学会第75回大会ウェブサイト (外部リンク)

表彰状を持つ川﨑さん(左)
学長との懇談の様子