笹子悠歩助教が「第12回日本海洋人間学会大会」で優秀発表賞を受賞しました!
2023/09/26
令和5年9月23~24日に東京海洋大学品川キャンパスで「日本海洋人間学会第12回学会大会」が行われ、「大学ウィンドサーフィン競技者における練習状況に関する調査研究」の演題で発表した本学の笹子悠歩助教(スポーツ・武道実践科学系)が優秀発表賞を受賞しました。
今回は榮樂洋光講師(同系、共同研究者)のゼミ生でウィンドサーフィン部に所属していた今年3月の卒業生、下澤翔さん(共同研究者)が「ウィンドサーフィンは、ほとんどの学生が大学から競技を始めるため、入学時の競技レベルに差はないはずなのに、どうして鹿屋や九州の大学は勝てないのか」という疑問から、その答えを明らかにするために卒論として行った研究を、笹子助教がさらに掘り下げてブラッシュアップさせました。
研究の結果、全国大会で上位に入賞する選手は、週あたりの練習量では、九州の選手の約4倍、鹿屋の約2倍練習をしており、大会にも積極的に出場し、体力のトレーニングと同等もしくはそれ以上に、戦術の勉強など机上でのトレーニングも重視していることが明らかになりました。これらの結果は、今後九州の大学のウィンドサーフィン選手が練習のあり方を考える上で有益な知見になり得ると考えられます。
報告を受け、金久博昭学長は「まずはこの大会での3年連続の受賞、おめでとうございます。本学では毎年約200人の学生が卒論を書いて卒業していきますが、卒論には論文になり得る素材がたくさんあると常日頃から感じています。海と山に恵まれた環境で、両方に関することを研究テーマとして取り組んでいるのは本学ならではだと思います。学生が取り組んだ研究が文字として残っていくことを学生に見せてあげるということも大事ですので、海洋スポーツの研究に関しては世界をリードするぐらいの気概を持って、引き続き研究と論文執筆に取り組んでください」と激励しました。
笹子助教は「卒論を完成させるためには、何が問題(課題)であるのか、それをどのように可視化し、どのように解決したら良いのか、またその一連の過程を、どう相手に伝え、どう文章におこすのかといった、問題発見能力や問題解決能力、そしてプレゼン能力や文章能力などが必要になります。これらは社会に出てからも必ず必要になる能力だと思いますし、このような取り組みを、自身の専門競技を題材にしながら卒論として行えるのは、本学ならではです。また、これらの一連の取り組みは、学生自身の競技力向上につながることはもちろん、卒論の質を高めてそれをアウトプットし、パブリッシュすることは、社会貢献にもつながります。そのため、今後もこの良い流れを維持できるように、精一杯頑張っていきたいと思います」と抱負を述べました。最後に榮樂講師は「今回は私のゼミ生の卒論がきっかけでしたので、アイデアを出すところから始まり、データを収集し、発表できるまでを一緒に取り組んできました。今後さらに海洋スポーツの研究を推進できるよう取り組んでまいります」とコメントしました。

左から金久学長、笹子助教、榮樂講師