英国剣士2名が本学剣道部で剣道修業体験
2023/07/20
高校卒業から大学入学までの“ギャップ・イヤー”を利用して、7月14日から本学剣道部へ剣道修業体験のために来学中の英国人剣士のアデインカ泰さん(18歳)とビスコム陸さん(18歳)の2人が、金久博昭学長を表敬訪問しました。本学の卒業生で剣道部出身、前阪茂樹教授のゼミ生でもあった30期生の高波宗人さん(2017年3月卒業)が、昨年イギリス剣道協会の国際理事アシスタントとして英国留学した際に2人と知り合い、前阪教授に鹿屋体育大学での剣道体験について相談したところ、コロナ規制も緩和されたことから話がトントン拍子で進み、実現しました。
金久学長からは「剣道はご存じのようにオリンピックの種目にはなっていません。剣道は独自の形で歴史を守っていくという気持ちが強く、そこが剣道の魅力でもあると私は思っています。本学でも前阪先生をはじめ武道に携わっておられる先生方はそこを踏まえたうえで学生にも厳しく接しておられると思います。今は強くなることに必死だと思いますが、ぜひとも技を磨いて、心を磨いて、そしてその修業の先に“何”があるのか、技の奥深さについて知り、考えるのはもちろんのこと、技だけでなくメンタルもきちんと受け止めて帰っていただけたらと思います。本学でのいい時間を過ごしてください」と歓迎の言葉が贈られました。
アデインカさんは9月からケント大学へ、ビスコムさんはバース大学への入学が決まっています。高波さんによると、2人は来年開催予定の世界剣道選手権英国代表メンバーに選ばれるかもしれないとのこと。また、「大学生になったら剣道についての研究を極めたいので、今度は留学生として鹿屋に帰ってきたい」と高波さんに話しているそうです。
今回2人を受け入れた前阪教授は「一生懸命取り組む2人の姿勢を見ていて、私たち日本人、日本の学生も見習わなければならないと感じました。学内の宿泊施設を利用しているので、すでに寮生とも仲良くなって四六時中コミュニケーションを取っています。私のゼミにも参加してもらいましたが、交流ができているというのはお互いにとっていいことだと思います」と話しました。
滞在は22日までを予定しており、剣道の授業やゼミ、部活動参加のほかオープンキャンパス体験授業にも参加、休日は大隅半島の剣道に縁のあるスポットにも足を延ばしました。アデインカさんは「今回日本に来て、世界的に有名な鹿屋体育大学で剣道ができたことがうれしかったです。学生のみなさんは本当に強くていい刺激になりました」、ビスコムさんも「日本のトップの大学で剣道体験をすることができて、本当にありがたかったし、うれしかったです」と、2人そろって感謝の気持ちを伝え、満面の笑みを見せました。

左から)高波さん、金久学長、ビスコムさん、アデインカさん、前阪教授