棟田雅也助教が責任著者の論文発表が若手優秀発表賞を受賞!
2022/10/12
令和4年10月1日~2日に開催された日本野外教育学会第25回大会において、本学の棟田雅也助教が大阪体育大学の徳田真彦講師らとともに論文に纏め発表した「中学生に対する自然体験活動が地域愛着および行動意図との関係性に及ぼす影響―南房総学に着目してー」が若手優秀発表賞を受賞しました。
この研究は、自然体験活動が子どもたちの地域愛着および行動意図との関係性に及ぼす影響について明らかにすることを目的として進められました。その結果、中学生が自然体験活動を経験することにより、その地域への愛着がすべて高められ、さらには、その地域愛着の高まりが環境資源を守りたいと思う「資源保護意図」をも高めることが示唆されたものです。
中学生を対象にした自然体験活動における地域愛着尺度の信頼性と妥当性を検証したこの研究はこれまでなく、地域愛着という新たな観点から自然体験活動の効果を測定したことが評価され、今後さらに横断的な検証も深めることにより、自然体験活動を通じた魅力の発見から地域への愛着を高めること、社会的影響へ波及効果等のエビデンス構築に繋がると期待され受賞につながったものです。
金久博昭学長への報告では「今のデジタル社会においては、自然の活動教育とのバランスが今後の教育のポイントになってくると思っていて、大事な着眼点だと思う。本学においても海と山という自然があふれる環境でスポーツの価値を高めてくれるような因子についての研究が展開できないだろうか。ますます期待しています」と学長から激励の言葉がかけられ、棟田助教は「(研究先)地元南房総市の教育現場の方々からの協力がさらに得られそうなので、今後さらに充実させていきたいと思います」と力強く答えていました。この新しい観点での研究が、まさに“産・官・学”に関わる分野の連携で可能となり、今後さらなる発展に繋がりそうな期待感にあふれる会話で盛り上がった学長報告となりました。
その他の受賞者のコメント
ファーストオーサーの大阪体育大学:徳田真彦氏
受賞を大変光栄に思うと共に、野外教育をスポーツマネジメントという新たな視座から切り開いて頂いた棟田雅也氏、調査に当たってご尽力頂いた篠原準氏、神保清司氏、白井健氏あっての受賞であると思っております。「現場に役立つ研究」を心がけ、実践現場と連携しつつ、本研究をさらに発展させていきたいと思います。
共同研究依頼元の南房総市大房岬自然の家副所長:白井健氏
今回このような賞をいただくことができ大変光栄です。本研究が、南房総地域の自然体験活動を加速させるものだと自信となりました。また、多様な方と共通の目的を持って取り組めたことも私たちにとって学びの多い機会となりました。

右写真)金久学長と賞状を手にした棟田助教