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国立大学法人 鹿屋体育大学 KANOYA

修士課程2年 加地智哉さん「日本水泳・水中運動学会年次大会」奨励賞受賞!

2021/03/04

令和2年11月14、15日にオンラインで開催された「日本水泳・水中運動学会年次大会」における一般口頭発表部門で、修士課程2年の加地智哉さん(体育学研究科体育学専攻)が奨励賞を受賞しました。加地さんは昨年の同大会に引き続き2年連続で受賞です。

今回の発表内容は「慣性センサを利用した泳者の手部で産生される推進力推定方法の検討」と題し、泳者が手で産生した推進力をモーションキャプチャと慣性センサの両者を用いて測定し、得られた値を比較することで、慣性センサにより推定された推進力の信頼性と精度について検証したものです。複数台のカメラを設置し体に付けた反射マーカーの位置を分析するなど測定に多くの手順や機材が必要なモーションキャプチャでの測定を、慣性センサ1つで代用可能となれば、指導現場で応用することができると考えたのがこの研究を始めたきっかけ。この研究結果により、慣性センサは低速から中程度の速度まではモーションキャプチャを用いる手法と近似した推進力を推定できることが明らかとなり、長期間にわたってデータをとる調査や、ビデオカメラでは計測が難しい環境での手部推進力の調査などに応用することが可能となりました。

指導教員の荻田太教授らと共に訪れた学長への受賞報告で松下雅雄学長から加地さんへ「科学をいかに現場で活用するかがこれから重要になっていくと思います。ぜひこのような研究を進めてください」とさらなる活躍を期待する声をかけられ、また指導教員らへは「これからも叱咤激励しつつ、ご指導よろしくお願いします」と声がかけらました。加地さんは「環境や設備に寄らない測定方法を併用することで新たな評価ができるようにしたい」と今後への意欲をみせました。

左から松下学長、加地さん、荻田教授、共同研究の和田智仁教授左から松下学長、加地さん、荻田教授、共同研究の和田智仁准教授